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「読み返し」より効く復習のやり方

すん

2026-07-21 公開

目次
  1. 読み返しが効きにくい理由
  2. 「閉じて思い出す」に切り替える
  3. 基本的なやり方
  4. 科目別の応用例
  5. 自己テストを復習の主軸にする
  6. 具体的な自己テストの方法
  7. 読み返しを活かす場面を見極める
  8. デメリット・向いていない人・注意点
  9. よくある質問
  10. Q1: 読み返しはどのくらい意味がないのですか?
  11. Q2: 読み返しを全部やめた方が良いですか?
  12. Q3: 想起練習はどのくらいの頻度で行えば良いですか?
  13. Q4: 白紙に書くのが苦手です。別の方法はありますか?
  14. Q5: 受験本番直前の読み返しは有効ですか?
  15. Q6: 時間がないときは読み返しとどちらを優先すべきですか?
  16. まとめ
  17. 関連記事

「教科書を何度も読み返したのに、テストで思い出せなかった」という経験はありませんか。読み返しは取り組みやすい復習法ですが、記憶の定着という観点では効果が限定的だということが学習科学の分野で広く指摘されています。

この記事で分かること:

  • 読み返しが「知ってる感」を生むだけになりやすい理由
  • 閉じて思い出す復習(アクティブリコール)への具体的な切り替え方
  • 読み返し以外の効果的な復習方法の選択肢

読み返しが効きにくい理由

読み返しが記憶の強化に限定的な理由は、脳への働きかけが受動的にとどまるからです。

すでに一度読んだ文章を再び目で追うとき、内容がなんとなく「知っている」状態にあるため、スラスラと読み進められます。このスムーズさが「理解できている」という錯覚を生みやすく、「流暢性の錯覚(illusion of fluency)」と呼ばれています。

実際には「見た覚えがある」と「自分で再現できる」はまったく別の能力です。テストで問われるのは後者であり、読み返しだけでは後者が鍛えられないままになってしまいます。

また、同じ本を繰り返し読むと「あ、これ知ってる」という感覚が起きやすくなり、本当に理解しているかどうかの確認をスキップしがちになるという問題もあります。

「閉じて思い出す」に切り替える

最もシンプルで効果的な代替法が、**教材を閉じて記憶を引き出す「想起練習(アクティブリコール)」**です。

基本的なやり方

  1. 一定の範囲(1ページ〜1節程度)を読む
  2. 本や資料を閉じるか、裏返す
  3. 「今読んだ内容を白紙に書き出す」もしくは「声に出して説明する」
  4. 開いて確認し、書けなかった箇所・間違えた箇所を把握する
  5. 次の復習時は書けなかった内容を重点的に確認する

この4・5の「確認とフィードバック」のステップが重要です。書けなかった部分を発見することが、次に定着させるための起点になります。

科目別の応用例

  • 英語の単語・熟語:日本語の意味だけを見て英語を思い出す、英語だけを見て日本語と用法を思い出す
  • 歴史・地理:年表や地図を閉じて、流れや位置関係を白紙に再現する
  • 数学・物理:解答を見ずに解いてみる、解法の流れだけを言葉で説明する
  • 古文・漢文:文を隠して品詞や訳を再現する

自己テストを復習の主軸にする

読み返しの代わりに自己テストを復習の中心に置くことで、記憶の強化が促されます。

具体的な自己テストの方法

  • フラッシュカード:単語や年号を紙に書いて表裏に情報を振り分け、表を見て裏を思い出す繰り返し
  • 問題を解く:授業の例題・教科書の章末問題・過去問を使って実際に解く
  • 見出しだけを見て内容を説明する:ノートや教科書の見出し・項目名だけを見て、本文を見ずに内容を声に出して説明する
  • 一問一答形式でチェック:単語帳や問題集の一問一答を活用する

これらは読み返しより時間と労力がかかりますが、その「しんどさ」こそが記憶の回路を鍛えているサインです。

読み返しを活かす場面を見極める

読み返しが完全に無意味なわけではありません。以下の場面では一定の役割があります。

  • 初めて読む内容を把握するため:新しい単元の概要をつかむ段階では、まず通読することは自然です。
  • 自己テストで間違えた箇所を確認するため:「正解は何だったのか」を教材で確認する際の読み返しは必要なプロセスです。
  • 全体像を再確認するため:試験前に構造をおさらいする目的で軽く目を通すことには意味があります。

問題になるのは、「読み返しだけを復習だと思い込んで繰り返すこと」です。読み返しの後に必ず「閉じて思い出す」ステップを加えるだけで大きく変わります。

デメリット・向いていない人・注意点

  • 想起練習は心理的に負荷が高い:何も思い出せないと自信を失いやすくなります。できなかった数より「発見できた弱点」に注目する姿勢が重要です。
  • 全範囲に想起練習を適用するのは時間がかかる:完璧にやろうとせず、重要度の高い箇所・間違えやすい箇所を優先する取捨選択が必要です。
  • テキストの理解が浅いと想起練習が機能しにくい:まったく意味が分からない内容は、まず理解に時間をかけてから想起練習を行うことが適しています。
  • 個人差がある:読み返しで十分定着する人もいます。大切なのは「読み返しだけで定着しているかどうか」を自己テストで定期確認することです。

よくある質問

Q1: 読み返しはどのくらい意味がないのですか?

A1: 「まったく意味がない」というわけではありません。ただし、同じ時間を投資するなら閉じて思い出す・問題を解くなどの能動的な方法の方が、長期的な記憶定着の観点で有利とされています。

Q2: 読み返しを全部やめた方が良いですか?

A2: やめる必要はありません。「間違えた箇所を確認するための読み返し」や「理解が追いついていない箇所を再度読む」のは有効です。問題なのは「読んだだけで終わる復習」を繰り返すことです。

Q3: 想起練習はどのくらいの頻度で行えば良いですか?

A3: 学習した日に1回、その翌日にも1回行うと初期の定着に効果的です。その後は少しずつ間隔を広げながら複数回繰り返すことで長期記憶に移行しやすくなります。

Q4: 白紙に書くのが苦手です。別の方法はありますか?

A4: 声に出して説明する・頭の中でイメージして思い出す・友人に説明する、といった方法でも想起練習の効果は期待できます。紙に書くことにこだわる必要はありません。

Q5: 受験本番直前の読み返しは有効ですか?

A5: 直前期は新しいことを入れるよりも、これまで学んだことを「確実に引き出せるか」確認することが重要です。このため、直前の読み返しよりも一問一答や問題演習の形での確認が適しています。

Q6: 時間がないときは読み返しとどちらを優先すべきですか?

A6: 時間が限られているほど、能動的な確認(問題を解く・重要語句を隠して思い出す)を優先することをおすすめします。5分あれば、読み返すより閉じて思い出す練習の方が効果的に使えます。

まとめ

読み返しは手軽ですが、「知っている感覚」を作り出すだけになりやすく、実際の記憶の定着には限界があります。今日から復習の手順を少し変えて、1ページ読んだら閉じて書き出す——この小さな一歩を加えるだけで、同じ時間の勉強の質が変わります。最初は書けなくても構いません。書けなかったことが分かることが、本当の学習の始まりです。

※本記事は一般的に知られている学習科学・心理学の知見をもとに整理したものです。

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Photo by Emanuel Haas on Unsplash

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偏差値45→60に上げて青山学院大学に合格。自分の特性に合った勉強法を発信するブロガー

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